ゴッホの生きた人生 3
「ぼくはぼくの無節操のなかで誠実であろうとする人間なのだ。
変わったことは変わったが、ぼくはやっぱりぼくなのだ。
ぼくの苦悩はただひとつ・・・どうしたら自分が何か善いことができる人間になれるか。
何らかの目的に貢献する人に、何かの役に立つ人間になれないものだろうか。
どうしたら一定の問題をもっと長い間、深く極めることができるようになるか・・・このことだよ。
絶えずぼくを苦しめているのは。
それに、ぼくは自分は貧窮の虜になり、どんな仕事からも締め出され、必要なものもとうてい手に入らない気がしてならぬのだ。
これでは憂鬱にならざるを得ないではないか。
こうなると、友情と、強い誠実な愛情のあるべきところに空虚があるのを感ずる。
道徳的エネルギーをさえ蝕むような恐ろしい落胆を覚える。
運命は愛情の本能も阻止する力を持っているように見えてきて、上げ潮のように嫌悪の情がこみあげて来る。
そして叫び声をあげる、『ああ、いつまで続くのか』と」。