ゴッホの生きた人生
ゴッホはボリナージュで、伝道師として献身的に働きます。
彼に必要なのは、貧しい坑夫たちと同じ生活をすることなのです。
彼は、石けんも使いませんでした。
下宿の部屋さえぜいたくすぎると考え、何ひとつ家具のない小屋で、炉のすみで眠りました。
昼は、坑夫たちの家を訪れ、あるいは坑夫たちとともに坑道の底まで降りてゆき、夜は、「毎晩100ページ」本を読みました。
子供のための学校を開いて、神はうやまうべきものであることを教えました。
4月16日に、近くのフラムリという町にあるアグラップ炭坑に爆発が起ったときは、ありったけの下着を破り裂いてほうたいを作り、油を買い、負傷者たちの看護に熱中し、医者も見はなした重傷者を自分の小屋に引きとって、ついにその命をとりとめさせました。
彼のいささか気ちがいじみたこのような行動に忠告した下宿の女主人に、彼は
「善きサマリア人はこれ以上のことをしたではないですか。
聖書を読んで感嘆するようなことをなぜ生活のなかで適用してはいけないのです」
・・・と答えたということですが、このことばは、彼の行動をつらぬくものを端的に示しています。